人が多く死ぬ時期があるって本当?(葬儀業界にもある繁忙期について)

葬儀業界に15年以上、たくさんの死というものに関わってきました。

誰しも何度かは「死ぬ」ということについて考えたことがあると思います。

テーマとしては重たいもので、多くの人達が多くの視点から語っています。

今回は自分が葬儀業界にいて感じた「死」の「時期」について語ってみたいと思います。

人が多く死ぬ時期があるって本当? 本当にあります。

葬儀業界にもある繁忙期

葬儀業界には繁忙期というものがあります。

つまり人が多く亡くなる時期があるということです。

11月から3月くらいまで葬儀業界の繁忙期とされています。

15年以上葬儀業界で仕事をしていて、毎年12月と1月は必ず忙しかったです。

つまり12月、1月は死にやすいということです。

なぜ12月と1月なのか? 

それは寒いからです。

つまり日本では人は寒いときに死にやすいんです。

お風呂場は本当に危険地帯

ベテラン葬儀社の人が言っていた言葉が印象に残っています

冬のお風呂場は本当に気をつけろ。自分は必ず自分の体を温めてからお風呂に入るし、できるだけ風呂場も温める。

数々の人の死に関わってきた人がそのように言うということは、やはりお風呂場での「ヒートショック」が関係して亡くなることが多いということです。

消費者庁の調査によると入浴中に何らかのアクシデントが起きて命を落とす人の数は年間1万9000人と推計されるそうです。

ヒートショックの影響による死亡者数は明らかにはなっていないようです。
というのもヒートショックからの脳卒中溺れる転倒する、など直接的な死因というよりは、間接的な要因だからのようです。

平成30年の全国の交通事故死者数は3532人なので、

お風呂場がいかに危険な場所なのかわかります

そう言われても自分も実感はわかないですが、
ただ冬場に葬儀業界が明らかに忙しくなることは間違いないことなのです。

冬場は感染症も増える

冬場はインフルエンザなど、感染症も増えます。その感染症から持病を悪化させて亡くなるという方が増えるというのもあります。

今回のコロナウイルスのおかげで?多くの方が感染症について学び、気を付けているので、インフルエンザ感染者はかなり減っているようです。

コロナウイルスが原因で亡くなった方々には本当に申し訳ないですし、失礼な発言かもしれないですが、コロナウイルス感染拡大のおかげで、皆が殺菌、除菌をこころがけ、マスクをし、外出や密集を避けていることで、インフルエンザにかかる人は激減し、今までだったらインフルエンザなどの感染症から持病を悪化させ亡くなっていたかもしれない人達は助かっていると思います。

ある葬儀関係者の方から聞いた話ですが、例年だとインフルエンザにかかる方が月に何百人いるところで、去年のある月は3人しかいなかったという話を聞きました。

寒い時期になったら気を付けよう

日本の年間の死者数は2019年は約138万人だそうです。

年間の死亡者数は毎年そこまで変わらないです。

急激に亡くなる方が増える年もなければ、減る年もない。毎年だいたい同じくらいのようです。

その中で、寒い時期、死者数が増えるのです。

自分達が日常を過ごしていて、快適だなあと思う気温の時は、葬儀業界は閑散期になります。

ここ最近は5月、6月は毎年閑散期になっています。

寒い時期になったら高齢の方は特に気を付けてほしいと思います。

お風呂場でのヒートショックからくる事故には、本当に本当に本当に、じゅうぶん気を付けてほしいです。

冬場のお風呂で気を付けてほしいこと

ここでもヒートショック対策を挙げておきたいと思います。

ヒートショック対策

入浴前と後に水分を補給する。

(入浴をすると汗をかきます。体内の水分が減り血液がドロドロになります。その状態では血栓ができやすく血圧が上がると脳梗塞や心筋梗塞になりやすいです。)

食後1時間以上空けてから入浴する。

(食後は消化器官に血液が集まり、血圧はやや低くなっています。そこで入浴で血圧が上がると、血管内の変動がより大きくなりヒートショックを起こしやすくなります。)

お酒は入浴後に。

(飲酒をすると血管が拡張し血圧低下を起こしたり、動きも鈍くなり転倒の危険性も高まります。人の体温が一番安定するのは、16~19時頃と言われていて、この時間帯の入浴が推奨されています。)

お風呂に入る前のお湯をはる時に、浴室を暖めよう。

(浴室暖房乾燥機などあればそれをつけるのが手軽で効果的だが、ない場合は、入浴前にシャワーを少し出しっぱなしにして浴室を暖めたり、お湯をはる時にフタをしないで蒸気で暖めたり。)

(あとは、1番風呂を避けて、誰かが入った後に入浴すれば浴室内が温まっていたりします。)

脱衣所も暖められたらなお良い。

お風呂のお湯の温度を41度以下にする。

(浴槽の湯温が高いと心臓に負担がかかります。理想は38~40度程度のぬるいお湯から入り、徐々に沸かして熱くしていくのが良いです。)

いきなり浴槽に入るのではなく、シャワーなどで足元から徐々に温めてお湯の温度に体をじゅうぶん慣らしてから浴槽に入る。(急激な血圧の変化を防げます。)

長湯をしない。

(長湯をすると心臓に負担がかかり、疲労感が増し転倒しやすくなります。
また血圧が下がりすぎてしまい入浴後に血圧が急上昇するとそのショックで症状が発生しやすくなります。)

浴槽から急に立ち上がらない。

(浴槽から出るときに急に立ちあがると血圧は急激に下がり、立ちくらみを起こし転倒のリスクが高まります。)

どくん
どくん

若いときは全く気にはならないと思いますが、歳を取るほどにお風呂場がかなりの危険地帯だということがわかります。


両親や親戚や大切な高齢の方達にはヒートショックを軽く見ないように伝えてあげてほしいと思います。


習慣化が大切だと思うので、上記に挙げたようなヒートショック対策を無意識にでも出来るような、日常の行動に出来たらよいと思うので、若い方たちも今からヒートショック対策をこころがけてお風呂に入るクセつけていってほしいです。

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