2021年6月13日(日)第158回の簿記3級の統一試験方式(ペーパー試験)を受けてきました。
試験後に「簿記3級」がTwitterのトレンド入りをするほどに、今までとは違う内容といいますか、とにかく、時間が足りない、問題が難しい、などの声が多数ありました。
今回の158回から試験内容の変更点が多数あり困惑した受験生が多かったようです。
今後、簿記3級の統一試験方式(ペーパー試験)を受ける方達に、大幅に変更があった簿記3級の試験について何かしらの参考になればと思います。
※ 6月28日に商工会議所のH.P.で発表があり、無事合格しました。
自分のところは点数が発表されていなかったので何点取れたのやら、、、
一応、1発で合格できたので、今後の参考になればと思います。
目次
第158回から大幅な変更点がありました。
① 問題が5問→3問へ
② 試験時間が120分→60分へ
③ 問題用紙、答案用紙などが全て1冊の冊子に
④ 試験問題、計算用紙の回収
⑤ 会場によるが3級の試験が9:00~と11:00~と2回行われる
① 問題が5問→3問へ
① 問題が5問→3問へ
158回から簿記3級の試験は大きな問題が3問(以内)になりました。
そして以下のような内容の問題が今後は(大幅には変わらずに)出ていくようです。
● 第1問 仕訳問題 15問<45点>
● 第2問 問1 補助簿からの勘定記入
(固定資産台帳など)
問2 穴埋め形式の理論問題
(補助簿や伝票会計など)<20点>
● 第3問 精算表
貸借対照表・損益計算書
(決算整理仕訳が含まれる問題)<35点>
第1問が仕訳問題です。
基本的にここは仕訳問題15問だと思います。1問3点配点の15問で45点配点だと思われます。
この仕訳問題は、以前は勘定科目を選択肢の中から選んでそのままの勘定名と金額を書き込まないといけなかったのですが、今回からは勘定科目が定められた記号と金額を記入していきます。
時間が無く焦っていると、記号の記入を間違えるという凡ミスもあり得るので、気を付けてください!!
第2問、ここが1番のクセありポイントになります。
問題が2つ出るのですが、結構ひねった問題が1つは出るようです。
ひねってあるというのは、完全に理解していないと解くのに時間がかかるか、解けないという問題になります。
ただでさえ全体で時間が足りない試験で、1つ1つの問題に悩む時間をかけていられないということは、完全に理解していないと答えを出す時間がないということです。
ここは配点が20点だと思われます。少し考えてわかる答えだけを埋めて、後のわからないところは1度あきらめて(もう戻ってこれないかもしれませんが、、、)速やかに第3問に行きましょう。
第3問は決算整理仕訳を10問近く行いながら、精算表を作成するか、貸借対照表・損益計算書を作成するかという問題が今後も出るようです。
ここは35点配点だと思われます。
この問題を答えていく場合、全体が終わらないと全てが書き込めないことがあります。
ちょっとだけ記入するということがあまり出来ませんし、それではたいした点数はもらえません。
つまり、第3問は第2問よりも重要で、確実に問題を終わらせて、出来るだけ35点を取りに行ったほうが良いのです。
第3問の問題の難易度は普通レベルだと思われます。ひねくれた問題があったとしても、それは決算整理仕訳の問題のうちの、1問、2問くらいでしょう。
たとえそのひねくれ問題に間違ったとしても、そして最終的に借方合計、貸方合計が違っていたとしても、要所要所で得点をもらえるような採点方式なので、この第3問は時間が足りなくて全然記入出来なかったではもったいなさすぎます。
② 試験時間が120分→60分へ
② 試験時間が120分→60分へ
試験時間は半分になったのですが、(多くの方の声を聞くと)問題量は半分の50%ではなく、70%くらいあるとのことで、とにかく時間が足りないとの声が多数です。
ちなみに自分も本当に時間が足りなくて60分間の試験中ずっと焦っていました。
第158回の対策問題集(制限時間60分)などをやっていたので、このような問題が試験で出たならばとにかく時間が無いことはわかっていました。
最初の仕訳の問題なんて1分以上悩んでも答えを書き込めないならば、切り捨てて次に行かないと最終的に間に合いません。
最初の仕訳問題は1つが3点の配点で15問で45点配点の可能性が高いです。配点が高いので1つでも切り捨てるのが惜しくなり、考え込んでしまいがちです。
自分が60分用の対策問題集をやった時に、この問1の仕訳問題で意地になって時間を使ってしまい、問3の「貸借対照表、損益計算書問題」「清算書問題」などがほとんど記入できず問3の35点配点がほぼ獲得できなかったことがありました、、、
③ 問題用紙、答案用紙、計算用紙がすべて1冊の冊子に綴じこまれた形式
③ 問題用紙、答案用紙、計算用紙がすべて1冊の冊子に綴じこまれた形式
今回の試験158回のことでTwitterでよく出ていた話題に、計算用紙が1番後ろのページにあって、そして、冊子は絶対に切ったり、やぶいてはいけないというルールがあったことでした。
いちいち、めくって計算用紙を見るとか、使いずらすぎる、ありえない、との声が多数ありました。
自分は問題文のすきまに小さい字で書きこんでいったのですが、小さく書き込んでいくと、電卓でその数字を合計したりするときに、数字の認識違いがおきやすいので、おすすめは出来ません。
④ 試験問題、計算用紙の回収
冊子をすべて回収ということで、自分で答え合わせが出来ないとのことで、受かっているか落ちてるかわからないなど、これも声が上がっていました。
⑤ 会場によりますが、3級の試験は9:00からの回と11:00からの回と全国統一試験日に2回行われる
このように新しくなったようです。
この9:00~の回と11:00~の回ではやはり問題内容が違ったようです。
※ Twitterなどで情報を得て、9:00の回と11:00の回の試験内容をここに上げていたのですが、どうやら試験内容をSNSやブログなどで発信することが違反行為なようなので削除しました、、、、、
代わりに、日本商工会議所WEBサイトより、その注意事項をあげておきます。
新しく試験時間が60分になった日商簿記3級の試験の解き方の自分のおすすめ方法を紹介します。
● 第1問の仕訳問題は、15問ありますが、時間配分の目安は1問1分で合計15分が理想的です。
1つの問題に1分以上悩んでも答えが書けなかったならば、ここは1度この問題を切り捨てて、勇気をもって次に進んでください。
15問解き終わった段階でまだ15分経っていないようならば、ここで切り捨てた問題に戻ってもいいと思います。
仕訳問題でわからない問題というのは、日本語がいまいち理解できない問題ということが多く、1度離れて、他の問題を解いてからもう1度問題文を読むと、すっと解ることがありました。
この第1問に意地になって固執してしまうと、あとあと本当に時間が足りなく感じてきて、とにかく終始焦った状態で問題を解くことになってしまいます。
冷静な判断ができなくなりますし、数字の認識違い、電卓の数字の打ち間違いも起こりやすくなります。
この第1問で切り捨てる問題が2つ、3つと増えると、やばい!やばい!と思うかもしれませんが、これ本当に、口をすっぱくして言いますが、ここに無駄に時間をかけてしまうと、最後に大後悔する可能性が高いです。
● 第1問が終わったら、第2問よりも先に第3問を解くことをおすすめします。
自分はこのやり方をしました。正確に言うと、第2問の文章をまず読み、内容がすぐに解ける問題なのか、時間が少しかかりそうなのかを判断をしました。
158回の時は第2問がこれはすぐには答えを記入できなさそうだと判断したので、自分は意を決して、第2問に戻ってこれるかわからなかったですが、第2問は未記入のまま第3問に進みました。
● 第3問、これは25分くらいで終わらせたいところです。
第1問 → 第3問 → 第2問の順番で問題を解き、以下の時間配分ですすめることを自分はおすすめします。
・ 第1問 : 15分 <45点>
・ 第2問 : 20分 <20点>
・ 第3問 : 25分 <35点>
これが理想的な、妥当な時間配分ではないかと思います。
第1問と第3問がもっと早く終われば、第2問により時間をかけられるのですが、ひっかけ問題にひっかからないように、じっくり日本語を最後まで読んで理解していこうとすると、なかなか時間短縮が難しいものです、、
Twitterで「簿記3級」がトレンド入りするくらいに、予想外だったといいますか、予想以上に難しかったり、時間がなかったということで、自分も苦戦しました。
なんで自分が受けた時から大幅な変更があって、、しかも難しくなるとか、、、ついてないなあと思ってしまいます。
以前の120分時代の過去問などをやってみると予想以上に簡単で、全5問もだいたい75分~90分あれば終わりますし、90点以上取れたりと、ある程度勉強すれば確実に合格は出来る資格だと思っていました。
今回の試験が難しかろうが、簡単だろうが、必要なことは、合格して資格を得ることです。
「あの第158回受けた方なんですね」なんてなりません。
だったら157回の簡単な時に合格したかったと思います。
ただ今回の合格率を受けて今後どうなっていくのか、試験もいろいろと変化を重ねながらになると思います。
世の中にうまく適合しながら、変化に自分を適応させながら、生きていかないといけないとあらためて感じました。
最後に、2021年度から日商簿記が新たなスタートをきるということで、その概要になります。
新たな日商簿記検定のコンセプトです。
資格授与に加えて学習の成果・到達度を測る試験として活用いただけるよう、日々の学習の成果が試験結果に反映される出題内容とします。
日本商工会議所Webサイトより引用
ビジネスの現場でスピードは不可欠であることから、スピードと正確性を求める出題内容とします。
試験対策にとどまらず真の簿記学習を奨励し、試験範囲すべての理解度を問う出題内容とします。
初級から1級まで、ステップ・バイ・ステップで上位級を目指せる出題内容とします。
これを読むと、今回の試験問題の内容や60分という時間制限も理解が出来ます。
あと、試験方式が3種類になります。
① 統一試験方式
年3回(6月・11月・2月)の全国統一試験日に、各商工会議所が定めた試験会場で、ペーパーで実施します。個人で学習をされ、ペーパーでの受験を希望される方におすすめ。
② ネット試験方式
ネット試験会場(テストセンター)が定める試験日時に、パソコンを使用してインターネットを介して試験を実施(随時施行)。(2020年12月~)
試験終了後すぐに合否結果が判明し、合格された方は試験結果に表示されるQRコードからデジタル合格証を読み込むことが出来ます。速やかに資格を取得される方におすすめ。
③ 団体試験方式
企業・教育機関などからの申請に基づき、当該企業の社員、当該教育機関の学生を対象にペーパーで実施する試験。(2021年7月~導入)
ネット試験というのが出てきて、いつでも申し込めて、枠が空いていれば申し込み日の3日後にはもう試験が受けられるようなので、いつでも資格取得に挑戦出来て良いですね。
ただいつでも良いとなると、試験日を自分で決めるのは難しそうなので、統一試験でペーパー試験を受けて、落ちてしまったらネット試験をすぐ受けるというように、知識やコツを覚えているうちに早めに受けてしまうというのが良いのかもしれません。
自分はクレアールという通信講座で簿記の勉強をしていました。クレアールの問題集も全てやったのですが、クレアール1社の対策だけでは不安だったので、本屋さんで別の問題集も買いました。
その中で自分がすごく為になった問題集を最後に紹介して終わりたいと思います。
これは60分試験の新たな試験用の対策として、とても役に立ちました!!
本番さながらのうすピンク色の用紙です。
4回分あり、その4回分に傾向と対策がしっかりと練られています。
4回分の60分試験対策問題が中には入っているのですが、その問題を2回は繰り返してやりました。
今後、過去問の練習用としてこのTACの試験対策問題をやるのはおすすめです。