女性だけでなく、男性にも更年期障害が起こることが広く知られるようになってきています。
男性更年期障害(LOH症候群)とは、男性ホルモンの値が低い、ひとつの病気
とのことです。
※LOH症候群とは、加齢に伴いテストステロン値が低下することによる症候を late onset hypogonadism(LOH症候群・加齢性腺機能低下症)と呼ぶそうです。
自分も40歳頃からいろいろと不調を感じていて、調べてみると男性更年期障害というものがあることを知りました。
泌尿器科に診療に行き検査をした結果、男性更年期だと思われる数値が検出されました。
男性更年期障害というものについて体験談も交えながら治療法なども伝えられたらと思っています。
もし身体や心がなんか不調だなと思ったら、その不調は更年期障害からくるものかもしれません。
目次
女性の更年期障害は閉経の前後5年間が発祥のピークらしいですが、
男性の場合は40代以降ならば何歳でも発症するようです。
40歳を過ぎて、下記の症状が気になりだしたら、男性更年期障害を疑ってみても良いかもしれないです。
※放置をすると、うつ病や心筋梗塞や骨祖しょう症などのリスクも高まるらしいです。
・集中力や記憶力の低下
・無気力、不安感
・頭のもやもや感
・イライラ感
・疲労感、倦怠感、抑うつ
・精力低下
・勃起障害(ED)、性機能低下
・多汗
・筋力低下、筋肉痛
・ほてり、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり
・頻尿、肥満
自分の場合は、精神面では、頭のもやもや感があったのと、ちょっとしたことでイライラしたり、あとは明らかに記憶力の低下がありました。
身体面では、異常な多汗が気になっていました。
記憶力の明らかな低下や、ちょっとしたことでイライラを感じ、その後、汗が頭から出てきたりと、自分がコントロール出来ないことが増えてきたと感じました。
そこで調べ始めたら男性にも更年期障害があるということを知り、泌尿器科へ検査に行きました。
上記の症状を確認して、「自分は男性更年期障害かもしれない」と思ったら
病院の何科へ行けばよいのか?
まずは泌尿器科を受診してみましょう。
男性更年期障害は男性ホルモンの低下が原因とされています。
男性ホルモンのほとんどが精巣(睾丸)で作られているそうです。
なので、泌尿器科が良いようです。
自分の場合は泌尿器科で問診と血液検査を行いました。
(一般的にも、問診と血液検査のようです。)
問診としては、自分の症状を説明し、先生からいくつか質問をされ、それに答えました。
自分の症状は男性更年期に当てはまるが、「まずは、血液検査をして、もろもろの数値を見てから今後の治療の方針を考えていきましょう」とのことでした。
血液検査によって、遊離型テストステロン(フリー・テストステロン)値測定や
前立腺がん検査(PSA値測定)などを行いました。
血液検査によって、血中の男性ホルモン(テストステロン)の量を調べるのです。
テストステロンには総テストステロンと遊離型テストステロンがあるが日本国内では遊離型テストステロンを計測するようです。
男性ホルモン(テストステロン)のうち、「総」テストステロンは60歳くらいまではほとんど減少しないらしいが、「遊離型」テストステロンは年齢とともに下がっていくそうで、遊離型テストステロンの値を主に見るようです。
診断基準として、遊離型テストステロン(フリー・テストステロン)が
8.5pg/ml以上~11.8pg/ml未満の場合、男性ホルモンが低下傾向にある(ボーダーライン)と判断されます。
さらに8.5pg/ml未満の場合は男性ホルモンが明らかに低いとされています。
遊離型テストステロン(フリー・テストステロン)の値が8.5pg/ml未満で、心身の不調が著しい場合は、治療を行うに値する数値だそうです。
※テストステロンは、起床時から午前11時ころまでがピークとなるそうなので、午前中に採血をするそうです。
自分は血液検査の結果、フリーテストステロンの値は
8.2pg/mlでした、、、、、
ありゃあって感じでしたが、この不調には原因があったんだと思うと、原因不明というよりは良かったかなと思いました。
治療すれば治せるかもしれないし、良くなるかもしれないので。
遊離型テストステロン値測定と同時に、前立腺がん検査(PSA値測定)も行うのは、ホルモン補充療法(例えばテストステロン剤の注射)は前立腺がんや肝臓病や腎臓病、心臓病などを患っている場合、そちらの症状が悪化する可能性があるからです。
血液検査によって、それらの数値の結果を見て、医師の判断と自分の希望とで治療法を決めていく形となります。
治療の方法は大きく分けて3つあるようです。
※治療方法をこちらでおおまかに紹介しますが、基本的には医師の判断に従った治療方法を選択してください。
①ホルモン補充の注射(筋肉注射)
②ホルモン補充の塗り薬(クリームを陰嚢・玉袋に塗布する)
③漢方薬を飲む
自分の場合はこの3つを医師から紹介されました。
3つすべてに!注意点!がありますので是非確認してください!
①ホルモン補充の注射による治療法
男性ホルモンの注射による男性ホルモン補充療法になります。
血液検査などでテストステロン値が低く、LOH症候群と診断でき、テストステロン補充療法を施行しても問題ない状態であればテストステロンを注射により補充していきます。
こちらは保険診療で治療が出来るものです。
2~4週間ごとに通院し注射をして様子を見ながら、また血液検査などを3~6か月ごとにして、もろもろの数値を確認しながら、様子を見ながら進めていくようです。
どれくらい継続するかは個人で様々だそうで短期投与から長期投与まで個人差があるようです。
※どのくらいで効果がわかるかは3回注射をすればわかるという意見と、3ヶ月程度かかるいう意見が専門家の間でわかれるところらしいです。
医師の判断によって違いはあるでしょうが、治療後3ヶ月、6ヶ月の時点で症状の改善度、副作用の程度、患者さんの社会的心理的な環境および希望を考慮して、治療を続けるかどうか相談、判断していくようです。
基本的には医師の判断を参考にしてください!
ただ、このホルモン注射には注意点が非常にたくさんあるので挙げておきます。
まずは、ホルモン補充療法が出来ない方について
・前立腺がん
・前立腺肥大症
・乳がん
・多血症
・重度の腎機能不全
・重度の肝機能障害
・うっ血性心不全
・重度の高血圧症
・夜間睡眠時無呼吸
・抗凝固剤内服
これに当てはまる方はホルモン補充療法の適応ではないそうです。
あとはホルモン補充療法には副作用もあるそうです。
・善玉のHDLコレステロールの低下
・赤血球が増える
・肝機能の異常、脂質代謝異常
・睡眠時無呼吸症候群の悪化
・にきびの増加・体毛増加・ほてり・むくみ
・胸が膨らんでくる
・精巣萎縮・男性不妊症
・気分、行動の変化
自分は血液検査の結果、ホルモン注射の治療を選択できたのですが、筋肉注射でかなり痛い!と聞いたのと、
効果は出やすいが、副作用も人によってはあるということを聞いて、びびってしまい、このホルモン注射の治療は選べませんでした。
②ホルモン補充の塗り薬
クリーム・軟膏を陰嚢(玉袋)に塗布して男性ホルモンを補充する治療法です。
メリットとしては、塗り薬だからできる自然なホルモン補充が出来るそうです。
皮膚から吸収されたテストステロンが血中に入り、体内をめぐってから最後に肝臓で分解されるそうです。そして本来の分泌リズムに合わせて毎日少しづつ塗ることで自然で体にやさしい男性ホルモンの補充が期待できるとのことです。
デメリットとしては、日本ではこの塗り薬は保険適応外となっているため、金銭的な負担が多少かかるという点です。
自分はこの塗り薬は良いなあと思ったのですが、医師と相談して、次に紹介する漢方薬での治療をまずは選びました。
漢方薬治療のほうがさらにやさしい治療とのことで、漢方薬治療で改善が見られなければ、この塗り薬の治療に変えていこうと考えました。
③漢方薬を飲む治療法
自分はこの漢方薬を飲む治療法を選びました。
ホルモン補充療法を選ばなかったのは、やはりもろもろの副作用が気にかかったというのが一番の理由です。
漢方薬のメリットはホルモン補充治療のリスクがない点と、人間が本来持っている自然治癒力を高め、体を整えることに重点をおいたものであることです。
デメリットは、効果が現れるまでに2~3ヶ月程度かかるということです。
自分は、まずは医師がすすめてくれた漢方薬を飲み、ゆっくりとじっくりと治療していきたいと思いました。
自分が診療した泌尿器科の医師は
柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
という漢方をすすめてくれました。それを1日2回、朝夜の食事の前に飲む処方をしてくれました。
保険適用だったので1ヶ月分の60回分が約1600円で購入出来ました。
この値段の安さもメリットですね。
その他にも日常生活の生活習慣を見直して改善することで男性ホルモンの分泌を促進できるようです。
・競い合う
(競い合い自分を高めようとすることで男性ホルモンの分泌が盛んになるそうです。)
・運動を習慣づける
(適度な運動も男性ホルモンの分泌を促してくれるそうです。定期的な筋トレやウォーキングを行うことがおすすめだそうです。)
・睡眠の質を上げる
(男性ホルモンは眠っている間に分泌されるそうで、熟睡することが大切だそうです。)
・ストレスをためない
(自分なりのストレス解消法を見つけてため込まないようにしましょう。)
・孤独にならない
(男性ホルモンの多い人は仲間意識や社会とつながる気持ちが強くなる傾向があることから「社会性ホルモン」とも言われているそうで、これが減ると友人との付き合いすら面倒になってくるそうです。仲間と会い、刺激を受ける機会をなくさないようにして、孤独を避けていきましょう。)
加齢による男性ホルモンの低下が原因であったり、重度のストレスや環境の変化などでも血液中の男性ホルモンが急激に減少することがあるそうです。
神経質でまじめ、几帳面な人は男性更年期を発症しやすいと言われています。
自分は仕事のストレスがものすごくありました。
仕事内容も体を動かす仕事から、会社内で椅子に座りっぱなしの仕事に変わりました。
人間関係にもストレスがあり、責任に対してもストレスが増えていっていました。
身体を動かさなくなり、筋肉量も低下し、ストレスが異常に増えたことが自分の男性ホルモン低下の原因だったと思います。
漢方薬を1日2回、朝夜の食前に飲むことを4ヶ月続けました。
その間に、仕事の環境をどうにか変えようとしました。
有休も取るようにして休日を増やして、少しでもストレスを減らそうとしました。
4ヶ月経った後、また同じ病院で血液検査をしました。
結果、遊離型テストステロン(フリー・テストステロン)の値が
13.5pg/mlにまで回復していました!
大きく問題が解決したのかどうかは、実感は正直ないのですが、以前よりはイライラ感や頭のもやもや感は減ってきたように思います。
多汗はまだ多少あります。なので、まだ漢方薬は飲み続けています。
仕事の環境を好転させつつ、ストレスをためないようにして、運動をして体を動かして、食事にも気を配りながら、漢方薬を飲むことを続け、症状を改善していけたらと思っています。
●男性にも更年期障害というものがある。
●男性更年期障害は、男性ホルモンの低下が引き起こす、ひとつの病気。
●40歳以降ならばいつでも発症する可能性がある。
●原因は主に加齢と、過度のストレスや環境の変化によるもの。
●症状としては、集中力、記憶力の低下・無気力・イライラ感・勃起障害(ED)・筋力低下などがある。
●自分がコントロールできない不調が増えてきたら男性更年期障害を疑ってみても良いかもしれません。
●まずは泌尿器科に行き、問診と血液検査を受け、医師に診断してもらいましょう。
●血液検査の結果、男性ホルモン(テストステロン)のうちの1つである遊離型テストステロン(フリー・テストステロン)の数値が8.5pg/ml未満であればホルモン補充治療を受けるに値する数値の低さなので、医師との相談のもと治療をしても良いと思います。
●治療法は大きく分けて3つ。
①ホルモン補充注射・・・即効性はあるが持病などがあると受けられない場合があり、副作用もある場合があります。(保険適用可能)
②ホルモン補充塗り薬・・・じんわりと効き、自然なホルモン補充が出来るとのことだが、まだ日本では保険適用不可になります。
③漢方薬・・・副作用もなく一番安心で一番安価な治療法だが、効果が出てくるのに時間がかかります。
●他にも運動をすることや、睡眠に気をつけたり、ストレスをためないなど、日常生活で改善できることもある。
●医師との相談の上、治療法や生活改善を決めていってください。
長文読んでいただきありがとうございます。
自分は医者ではないので、信用性はないかもしれないですが、自分も男性更年期障害でこまってしまい、自分でいろいろ調べて、いまの治療法など生活習慣を変えて良くしていこうとしています。
男性更年期障害で悩んでいる方々に少しでもお役に立てたらと思いこれを書いています。
これを参考に自分でもいろいろと調べていただき、納得のいく病院、治療法を見つけて、男性更年期障害を治していってもらえたらと思います。
治療法は、症状によっていくつもあると思いますので、医師とじゅうぶんに相談して、自分の性格や生活と合う治療法を決めていってください。
ありがとうございました。